尿石症(尿路結石)とは、おしっこの通り道に結晶・結石ができる病気で、
腎臓、膀こう、尿管、尿道などに尿石がつくられます。
尿石が尿路を塞いでしまったりすると、最悪の場合には命を落とすこともある、とても怖い病気です。
尿石症(尿路結石)にはいくつか種類があるそうですが、
ストルバイト(リン酸ナトリウムアンモニウム)
シュウ酸カルシウム
わんちゃんの尿石症(尿路結石)はこのふたつが大半を占めているそうです。
そこで、このふたつの尿石症(尿路結石)について調べてみました。
尿石症(尿路結石)ができる原因や症状
結石ができる原因
尿路の感染
主にストルバイトでみられる原因です。
細菌の感染により、尿がアルカリ性になるために結晶・結石ができます。
水分不足による尿の濃度の上昇
おしっこの成分はほとんどが水分です。
そのためお水の摂取量が少なくなると、
おしっこが濃くなり(尿の中のミネラル成分の濃度があがり)結石ができやすくなります。
栄養バランス
食べ物などから摂取されるカルシウムやマグネシウムなどのミネラル分から生成されます。
過剰に摂取させないように注意が必要です。
様々な要因がありますが、実は原因不明だということも多いそうです。
症状
おしっこに血が混ざる
何度もトイレに行くのに、おしっこの量が少ない
おしっこをするのに力んだり痛がったりする
変な(いつもしないような)恰好でおしっこする
お腹を触られると痛がる
発熱
食欲不振
など、結石の刺激によって痛みが生じたり、炎症が起きて頻尿や血尿になったりすることがあります。
おしっこが全然でない場合などは尿石が尿路を塞いでいる可能性が高く、
そうなると急性腎不全など命に関わってくる可能性もあるそうです。
![](https://dhm-ouji.com/wp-content/uploads/2017/04/geboku-5.jpg)
すぐに病院へ連れていってあげてくださいね。
検査・診断
尿検査
尿の色や匂いを確認し、比重やpH値を調べます。
尿石症では、尿の中に結晶が見つかることが多く、顕微鏡でその結晶の形を確認して尿石の種類を特定します。
採尿したものを見せてくれましたが、結晶は砂のように細かい粒です。
超音波検査・レントゲン検査
尿石がどこにどれくらいあるのかを調べます。
超音波検査はゼリーを塗って診察するため剃毛が必要です。
透過性や大きさによってはレントゲンに写りにくい、またはその逆の、超音波では見えにくい、
ということもあるようですので、超音波とレントゲンで検査をします。
尿石症(尿路結石)の予防と治療
治療方法
ストルバイトであれば食事療法になります。
療法食によって、細菌感染でアルカリ性に傾いてしまった尿を酸性に戻しストルバイトを溶かします。
大きな結石になっていたりすると手術が必要になる可能性もあります。
シュウ酸カルシウムの場合は、ストルバイトのようにお薬や食べ物で溶かすことができませんので、手術で取り除くことになります。
予防と対策
尿石症は繰り返しやすい病気なので、再発させないことが大切です。
そこで大事なのが水分摂取です。
水分摂取量が多くなるとおしっこの量が増えて、
おしっこの中のミネラル成分の濃度が下がって尿石ができにくくなります。
とは言っても「お水飲んで」と言っても飲んでくれませんので、
散歩の回数や時間を増やして喉が乾くようにしたり、
粉末のミルクやフードをお水に溶かしてほんのり味をつけたり、
療法食で尿石が溶けたあとは水分多めの手作りごはんにしたりして、
積極的にお水を摂ってもらって、それでたくさんおしっこをしてもらいましょう(・∀・)
食べてくれるのなら、いつものフードをお水でふやかすのもアリだと思います。
ただ、いくらたくさんの水分を摂っても、
おしっこを我慢させてしまうと尿の濃度があがって、また尿石ができやすくなってしまいます。
お散歩中にしかおしっこをしないわんちゃんの場合はお散歩の回数を増やすなどして、
いつでもおしっこができる環境にしてあげてくださいね。
![](https://dhm-ouji.com/wp-content/uploads/2017/03/kaiwa1.jpg)
少量(結石の原因にはならないレベル)ですがミネラルもありますし、
栄養豊富なので濃いのを飲ませすぎると肥満が気になります。
一度濃くておいしいのを覚えると、薄いのは飲んでくれませんから(;´Д`)
![](https://dhm-ouji.com/wp-content/uploads/2017/04/geboku-5.jpg)
食事療法を続ける場合には
先生の指示が必要です。
今はネットなどでも自由に買えてしまいますが素人判断で勝手に食べさるのは、とても怖いことです。
療法食をあげる量や期間など症状によっても変わりますので、必ず先生の指示を仰いでください。
また、療法食を食べている間は定期的に病院で診察を受けさせてあげてくださいね。
消臭効果を謳っているリモナイト入りのごはんやおやつなどは尿石がとってもできやすいです(ノ◇≦。)
おしっこやうんちなどの臭いでわんちゃんの体調の異変を知ることもできます。
どうかやめてあげてくださいね!
ひとつの目安として
pH値は自宅でも気軽に簡単に測定できます。
毎日なり何日おきなりでペースを決めてチェックしてあげるのも、ひとつの目安になるのでとてもいいと思います。
わんちゃんのpH正常値は5.5〜7.0です。
アルカリ性と酸性、どちらかに偏りすぎてしまっても、これもまた尿石ができやすい原因になります。
数値に異変を感じたらすぐに病院へ連れて行ってあげることができるので安心できますよね。
ただ、やっぱり自己診断となりますので、過信しすぎずに。
数ヶ月に一度など病院で定期的に尿検査を受診するのが理想的だと思います。
![](https://dhm-ouji.com/wp-content/uploads/2017/04/geboku-5.jpg)
尿検査は費用も時間もそんなにかかりませんので、ぜひ定期的に検査してあげてくださいね!
ストルバイトについてはこちらの記事でもう少しだけ詳しく書いています(*´ `*)
-
-
もしも愛犬にストルバイトができてしまったら
とうとう、というか…。 ついに、というか…。 怖れていたことがおきてしまいました。 王子さまのおしっこには細菌の反応がでているので、 週一回のペースで膀こう洗浄のために病院に通っています ...
続きを見る